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バ ドミントンを始めたきっかけ
升谷 裕司

 
   中学校の 部活動でバスケットボールをやっていた以外は、これといった運動はしてこなかった。 40代も後半にさしかかり、毎日ビールを飲みながらお腹の膨らみを眺 めつつ「運動不足を解消せねば!」という脅迫観念にかられていました。たまたま「バドミントンのダブルスでハンガリー3位だった」というハンガリー人P君 が同じ部署にいて、これもたまたま「バドミントン経験者」(しかし、お腹の膨らみは私を遥かに上回り、経験者という言葉は信用できなかった)という日本人 がいて、さらにたまたま「私の母は、ママさんバドミントン日本一だった」という日本人がいました。
  P君が毎週金曜日の夕方に会社の近くで練習しているというのを聞きつけ、早速参加させてもらうことになった。
この話を聞 きつけた他の日本人の同僚2名も参加することになり、運動不足集団5名のバドミントン活動が始まりました。会社の近くの学校の体育館での活動は、市の活動 らしく(私達は市民ではありませんが)タダで参加でき、20名程度のハンガリーの人達が練習しています。レベルもさまざまで、P君とその友人達のレベルが 際立って高く、その他素人の人達も沢山いました。
  ハンガリーのバドミントンはあまり盛んではなく、道具も日本のメーカーのY社製のものがほとんど。そこへ登場した我々日本人集団、さぞかし期待を外したこ とと思います。
  ごめんなさい。初日の練習では汗をたっぷりかいて、持っていった水(500ml)では足りず、家になんとかたどり着き体重計に乗ったら、なんと「マイナス 2kg」ガッツポーズ。 黄金色の麦ジュースで水分補給をして、翌朝体重を再度測ったら元通りでした。やっぱり。
 翌週は筋肉痛が1週間続き、大変な思いをしました。本当、こんなすごい筋肉痛は生まれて初めてでした。
  バドミントンって、激しいスポーツなのです。素人なので動きが無駄という話もありますが、勘弁して下さい。こんな運動不足の日本人集団の我々にもハンガ リー人の方々は温かく接して頂き、練習の時に「試合しよう」とか「こういう時は、こう動いた方が良い」とか声を掛けてくれる様になりました。はじめは、P 君からラケットを借りて練習をしていました。(さすがハンガリー3位、ラケットは5本程度持っていました。全部日本のY社製)練習を重ねるに従い自分の道 具が欲しくなくものです。P君の紹介でブダペストにY社の専門店がある(残念ながら平日しか開いていない)との情報を聞き、会社が休みになった日に早速出 向きY社製のラケットを購入。ラケットを変えてもすぐには上手くなりませんが、やっぱり自分の道具というのは良いものですね。しかし、金曜日といっても忙 しい日もあり、なかなか参加できなくなり約1年前を最後に参加しなくなってしまいました。
  P君も忙しい様で、「私も最近行っていない」との事で、妙に安心してしまいました。
  こんな感じでバトミントンを始めた訳ですが、時を同じくして日本人会のバドミントン部が活動を始めたという噂を耳にしました。とは言っても知った人がいな いと、なかなか参加しづらいもので、日本人学校の親つながりで後の2代目部長Uさんを紹介してもらい、参加することにしました。
  当時は初代部長のTさん夫妻が中心となり活動を始められており、部員数も数名でコートも2面での練習だったと思います。経験者も何名かいましたが、素人の 私と子供2人を暖かく迎えて頂きました。
  私は週末の運動不足解消、子供達は友達との遊びの場、そして練習後の麦ジュース、我が家の中では立派な週末のルーチン行事となっていきました。 その後だ んだんと人数も増え、大使館の方・日本人学校の先生・生徒・企業の方・奥様・留学生が入れ混ざった活動に発展していき、飲み会をやったりしながら普段では 経験できない貴重な出会いの場となっています。
  我々バドミントン部の活動は、毎週日曜日16:00から18:00の2時間、体育館を借りて行っています。最初の30分程度を打ち合い(クリア・ドロッ プ・スマッシュなど)で体を温めたあと、残りの時間は経験者・素人・男性・女性・大人・子供みんな混ざってジャンケンで組み合わせを決めて、ダブルスの試 合を行います。サーブ権なしのラリーポイント制で21点勝負です(このルールになったのは2006年からだそうで、経験者の方はビックリされます)。単純 なゲームですが、結構真剣になり1時間半の試合時間はあっという間に過ぎていきます。週末の運動不足解消程度の気持ちで構いませんので、参加してみてはい かがでしょうか?
  素人大歓迎です。結構ハマリますよ。
  最後になりますが、「田児賢一選手」知っていますか?
  バドミントン世界ランキング13位の日本人最高位の選手です。まだまだ伸びそうな期待が持てる選手です。最近2本目のラケットを購入しましたが、この田児 選手と同じラケットだということを後で知り、週末の練習前にはYouTubeでイメージトレーニングをしてから参加しています。道具で上手くならないの は、ゴルフと同じですが...。久しぶりに出会ったスポーツ、なかなか落ちないお腹の肉とにらめっこしながら、練習を続けようと思います。
(ますたに・ゆうじ デンソー)
 
 

Web editorial office in Donau 4 Seasons.