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2009日本ハンガリー友好年を終えて
日本ハンガリー友好協会理事・事務局長 瀬川 隆生

 
ハンガリーに明け、ハンガリーに暮れる
 2009年はハンガリーで始まり、ハンガリーで終わる日々でした。2008年に日本ハンガリー友好協会事務局長に選出され、業務を引き継ぎましたが、日々の事務局業務に加え、今年は特別な記念の年ということで、様々な記念行事に携わることになりました。
 
記念プログラム
 2009年記念フェスティバルプログラム作成担当責任者として2008年11月から本格的な準備が始まりました。印刷制作会社選定から原稿依頼等々が始まり、全国各地の友好協会の実態を調査する下準備、担当者選定、原稿依頼交渉、プログラム制作構成を話し合う理事会の開催、出来上がった原稿、デザイン、ページレイアウトの校正、配布表の作成、住所確認作業、費用の交渉、資料返却まで、時には、徹夜も珍しくない日々が続きました。
 当初、2000年発行記念誌を参考に46ページ程度、3000部印刷想定で始まったプログラム作成計画でしたが、全国の関係者に原稿をお願いしたところ、年末を過ぎても全く反応がなく、どうなることかと心配になりました。
 一月から個別に依頼して原稿を集めにかかり、少しずつ手応えが出始め、日本ハンガリー交流年名誉総裁秋篠宮殿下のお言葉を掲載できることが確実になったころから、締め切り後の「最後の最後で」(やや、欧州の考え方では理解し難いと思います)印刷会社の原稿受付締め切りぎりぎりに、関係者から原稿の反応が強く出始めました。結局、ページ構成を60ページに変えることになり、原稿量を抑える作業も加わってきました。
 その後は、印刷会社とのやり取りが頻繁に続き、校正に次ぐ校正で、理事会、実行委員会から最終OKが出るまで多忙を極めました。
  印刷に目処がついたところで、原稿投稿者等からデマンドを集めたところ、希望部数が想像以上に多数に昇り、ついに部数を10000部の発行と変更するにいたりました。嬉しい悲鳴というところでしょうか。おかげさまで、各方面から素晴らしいプログラムになったとお褒めの言葉をいただき、プルグラム作成責任者としては安堵しております。各イベント等で大いに利用され、配布されて、現在、ほとんど在庫がなくなった状態です。
 
全国交流の集い
 9月26日、担当理事や各地の方々が開催に尽力され、今年最大のイベントの一つである「日ハ友好・全国交流の集い」が、東京都日本橋蠣殻町のロイヤルパークホテル3階全フロアーを借り切って午前10時より開催されました。日本ハンガリー友好協会が全面的にサポートし2009年日本・ハンガリー国交回復50周年記念事業委員会の記念行事ビックイベントが様々な形で賑々しく並びました。
 準備には前年から相当長い時間が使われ、支度は前夜まで続きました。ハンガリー日本全国から各種の展示があり、ハンガリーから小学生、中学生の絵や書道、ハンガリー風景写真を交えたトークショウ、日本人、ハンガリー人によるハンガリー語、日本語スピーチコンテスト、ハンガリーからカラーカ民族アンサンブル演奏、ルービックキューブの日本人トップの演技(ハンガリーで行われた競技でも世界チャンピオンになりました)、日本各地の友好協会、団体等による歌や踊りの発表、茶道や華道のデモンストレーション、功労者等の表彰式、参加者の記念撮影、そして夕方からは協力企業43社を招待した懇親パーティとなりました。
 企画・運営を初め、6名の運営委員、協会の関係者がすべてを取り仕切ったものでした。私も、その中の一人でしたが、藪内茶道でお客様を迎える側にも立って茶道の実演も行い、当日は一日中、多忙を極めました。このイベントには、河野洋平(前衆議院議長)会長、ボハール駐日ハンガリー大使、米倉弘昌住友化学会長、石井幹子照明デザイナーを始め、各界から約300名以上の参加をいただき、大成功に終わりました。
 
エリザベート橋点灯式
 前月、日本ハンガリーフェスティバルの記念行事のもう一つのビッグイベント、エリザベート橋点灯式が華やかにブダペストで行なわれるに際し、私も、式典参加のために、100名あまりの日本および各地の友好協会のメンバーに交じってブダペストを訪問しました。
 11月17日夕方、船上からエリザベート橋点灯を眺めながら、式典を祝うパーティが催されました。河野洋平実行委委員長、田中義具日本友好協会理事長、デムスキー・ブタペスト市長等が見守る中、午後7時頃、橋梁に両国の旗をイメージした映像が照らしだされ、橋全体が日本とハンガリーの友好の灯に包まれました。船上から見る灯りの向こうには、王宮のシルエットが浮かび、改めて世界遺産たるブダペストの美しい夜景に見とれました。確かに、世界に誇る夜景であると確信した次第です。
 その後、バラージ外務大臣主催のレセプション、駐在日本大使の夕食会に招かれました。以前、駐在していたころから知っていた懐かしい方々、今回新たに交流を深めさせていただいた方々とともに懐かしい大使館でのパーティを心行くまで楽しませていただき、ハンガリーに関われた光栄を思いました。
 
ブダペスト再訪問をして
 久しぶりのブダペスト訪問では大勢の方々と交流する機会を得ました。ハンガリー人、および駐在日本人の心の温かいふれあいは、私が駐在時に実感したものと少しも変わっていないことを感じました。お互いに、言葉にしなくとも、どこかにアジア民族としての通じるものが根っこにあることを感じました。特に、ハンガリーの方は、日本が遠くにあっても、日本への親近感を口にされますし、態度でも伝わってきます。
 今回私は、延べ5日、ブタペストに滞在しましたが、自由時間は、出来るだけ街を歩いてみました。あちこちに工事中、修理中の箇所があるものの、確実に広場や町並みが整備され、発展していく姿を感じました。世界をひきつける魅力的な都市であることも、改めて実感しました。暫く離れて再訪問したからこそ、の感想だったと思います。
 
日本ハンガリー友好協会入会のお誘い
 日本ハンガリー友好協会は、日本において、日本とハンガリーの友好の架け橋になろうとして活動をしています。一方、私の活動してきた期間の中で、この活動を通じて、ハンガリー好きな日本人同士が、全国津々浦々の友好協会の会員同士が、同じ土壌で話ができることで気持ちを通わせ、広く友好を結ぶことが出来たという意外なメリットもありました。
 皆様も、ハンガリーから帰国されましたら、是非、日本ハンガリー友好協会の活動にご参加いただきたくお誘い申し上げます。滞在体験を生かして、ハンガリーとも、そして日本人の仲間とも積極的に友好を楽しまれてはいかがでしょうか。皆様のご入会をお待ち申し上げております。
 
 

Web editorial office in Donau 4 Seasons.